図書館の児童書コーナーをウロウロしていた時、
両手いっぱいに本を抱えて歩いてる3,4歳くらいの小さな女の子をみかけた。
両手というか両腕で本を抱え込んでいる。
そしてさらに本棚を見つめて本を物色している。
その小さな体で本を抱えてる歩く姿が可愛くてマスクの下で微笑んだ。
本が大好きなんだね。
本好きのおばちゃんはとっても嬉しくなったよ。
好きなだけたくさん読むんだよ。
本はいろんなことを教えてくれる。
本は友達にも先生にもなる。
本はいろんなところにも連れて行ってくれる。
恐竜が地球を支配していた時代や、侍が闊歩していた江戸時代。
産業革命の頃のイギリスだって、魔法の国だって、天国だって、
銀河の彼方にだってどこにだって連れて行ってくれる。
そして得た知識は力になる。
その知識が自分を助けてくれる日がくる。
自分だけじゃない周りの大事な人も助けることができる。
って、本を沢山読んでるくせにほぼほぼ記憶になくて
知識を活かせてるとは言い難い私だが。
それでも本を読む習慣がある人間でよかったと思う。
辛い時、しんどい時、困った時、人間に疲れた時、本に救われてきた。
活字離れが叫ばれて久しいが、図書館にくるとそうでもない気がする。
本を抱えていた女の子のように、本が大好きな子がたくさんいる。
本に食らいつくようにして一心不乱に読んでる子をよく見かける。
図書館に通い始めたころ、
静かにしなきゃいけない場所でも騒ぐのが子どもだと思っていたから
子どもたちが皆、静かに本を読んでいるのにとっても驚いた。
街で見かけるのは落ち着きのないうるさい子ばっかりだから
今どきの子はそんなもんなんだと思ってたけど
本好きで内向的な子は、街中で騒いだりしないから目に止まらないだけで
今も存在してるのだという当たり前のことに気づいた。
友達とワイワイ遊ぶよりも一人で読書をするのが好きな子もいるのだ。
私がそうだったように。
本の世界を歩く楽しみを知ってる子どもがたくさんいる。
普段、子どもには極力近づかず、存在を無視して生きてる私だけど
図書館で本にのめり込んでいる子や、真剣に本の背表紙を見ている子を見ると
親近感が湧いてとっても優しい気持ちになる。