昔、働いていた会社の同僚が
白髪が増えたからカラーリングじゃなくて
白髪染めしてるんだと話した後に
「美容院に行くのが楽しくない年齢になっちゃった」と
淋しそうに言った時は、びっくりした。
美容院が楽しい場所だと思う人がいて
当たり前なんだけど、
私にとって美容院は、
己の醜さを直視しなきゃいけない場所だから
そんな風に思ったことがなかった。
美容院なんて出来れば一生行きたくない。
髪をタオルで巻かれて
顔面むき出しで鏡に写った自分と
向き合う辛い時間。
しかも美容師という他人まで私の顔を直視する。
そんな場所が楽しいなんて、思えば彼女は可愛かった。
当時彼女は、40才そこそこで
白髪が増えた(歳をとった)ことに
がっくりしていたんだろうが
私と違ってとっても可愛くて当然、彼氏もいた。
そりゃ、可愛い自分をもっと可愛くしてくれる
美容院に行くのは、楽しいことだよな~と
つくづく自分の顔が嫌になった。
だいだい美容師も苦手だ。
チャラいから美容師になるのか、
美容師になったからチャラくなるのか。
チャラくない美容師ってこの世にいる?
ま、美容師がチャラいのは仕方ないけど
全人類と会話したくない私が
美容師との会話が好きなわけがない。
最近は、初回に書くカルテに「あまり会話をしたくない」と
チェックする欄があったりするから
美容師との会話が苦手な人が多いんだろう。
そんな私は、どんな店でも
2、3回通ったら他の店を探す。
顔見知りになると、どうしても会話しなきゃいけなくなる。
前回から間が空いたのはなんで?とか、
髪を伸ばしたいと言ったら
ショートが似合うのに、あーだこーだ・・
親しみやサービス精神からだとわかっているけど
私はそれが嫌なの。
私という人間を認識しないで欲しい。
だから店を変える。
美容院は、コンビニより多いらしいので
店探しには困らないけど
人と会わない生活をいいことに
1年以上美容院に行ってないから
伸び放題のボサボサワンレンヘアで
さすがに羞恥心を覚える。
ボサボサぶりがニートを通り越して
ホームレス感を醸し出し、
帽子を被ると生地がおでこにあたって痒いので
前髪を短くしたい。
だから美容院に・・・
はあ~
AIが髪を切ってくれる日は、まだ来ないんだろうか。